Reliable Messaging for Grid Services(RM4GS)というらしいです。情報処理推進機構(IPA)のウェブサイトで無償公開してます。
XML Webサービスは、トランスファープロトコルに依存しない、つまりトランスファーレイヤーでは信頼性が保障されないので、こういったメッセージングの信頼性を確保する実装が必要不可欠だと思われます。故に、昨年、私はIBMのETTKでサンプリングされていたEnterprise Service Busだとか、WebSphereMQなんかを調査していたわけです。でも、共通仕様に準拠しているものがあるなら、やっぱりそっちの方が好いわけで、このRM4GSの今後には注目しています。
RM4GSの中身をちょっとだけ紐解くと、内部の基本実装は「WebサービスのI/Fとアプリケーションの中間に、EJB(MDB)のレイヤーを追加して、そこでメッセージのキューイングを行っている。」という感じです。なので、Message Driven Beanが動作するJ2EEコンテナが必要になります。それと、PostgreSQLとApache AXISも…。
やや、気になる点は、
(1) SOAP1.2に準拠できていないこと。
(2) WS-Reliabilityの仕様を完全に満たすものではないこと。
(3) ビジネス利用のためのライセンス形態(「日本ビジネスグリッドライセンス」というらしい)が、LGPLほど柔軟なものではないこと。
(4) IPA内に、(Apacheのように)開発者間で自由に発言できるコミュニティが存在しないこと
が挙げられます。
それに、人柱の報告では、致命的なバグもあるようで、現状まだ使い物にはならないようですが、とにかく、大手ベンダのこういった傾向は大いにWelcomeですね。