日経バイト2004年1月号からの引用だろうか、IT Proに「長尾寿宏のJ2EEシステム開発論」なるものが3回構成で掲載されている。因れば、J2EEをEISに適応する際の問題は、
- アーキテクチャが複雑なこと
- データベースとのデータモデルの違いが考慮されていないこと
であるということらしい。前者の帰結として
- 設計、実装技術者が少ない。アーキテクトはさらに希少
- 品質が均一になりにくく、保守しにくい
- クラス数、コード数も多くなり、生産性が上げにくい
ということになるようだ。であれば、J2EEを採用するメリットなんてないじゃん! 文頭にある「再利用のための部品化」にしたって、それが活きるほど綺麗な設計と運用はまれだと思うし、この筆者自身も優先順位として、文中で「再利用より保守性を重視せよ」に同意している。
こうした根本的な問題に際しても、「次回はこれらを解消し…」とあるが、本当に解決できるとは信じられない。他のプラットフォームを漁った方が、時間の浪費を抑えられるのではないか?
文章の内容が、技術を知らないマネージャーやJ2EE初心者向けの紹介文だと思えばこそ、もしJ2EEを推進する気があるのなら、これらの困難があってもなおJ2EEを選択するほどのメリットを書き忘れないでほしい。じゃないと、絶望感でいっぱいになる(++