National Geographic 2007年4月号に「魚が消えた海」という記事があった。
地中海のマグロが、かつてないほど劇的に減っている。日本や欧米に輸出しようと、ハイテク船団が大量捕獲しているためだ。繁殖期のマグロを一網打尽にする、その実態に迫った。
多国籍商社が、計画も管理もないままに、法規制さえすり抜けて、乱獲の元凶となっているらしい。生態学的にも経済的にも自殺行為だと。
ちょっとググっただけで、同じように魚絶滅の危機を叫ぶ声が無数に見つかる。水産資源も、鉱物資源や森林資源と同じように、「限りある共有財産」という認識を新たにする。
もはや自明のCommon Senseであるが、こうした資源枯渇の大因は、「地球人口の増加」と「技術の発達」ということになる。更に悪いなことに、問題を認識しているにもかかわらず、ここ何年も慢性的に言われ続けているためか、人々の危機感は薄い。核戦争よりも深刻な話だと思うのだが、かく言う私も、現在の生活レベルを下げようという気にはなっていない。
現状、抜本的な対策は無い。文明は後戻りできない。特効薬は今後も出てこないだろう。「資源消費を抑える」という後ろ向き、かつ、火に油な対応でさえも、十分に考慮・実行されているとはいえない。滅亡まっしぐらである。
どっちを向いても、アカルイミライは見えないよねぇ…