Raison d’être

電脳硬化症気味な日記です。まとまった情報は wiki にあります。

2024.3.3 (Sunday)

at 10:44  

価値観の変化と多様性が、昨今の諸事象をもたらしている   [散文・小論]

 昔の価値観だと、"成功"とは、お金の量や肩書・役職ヒエラルヒーの上位に居ることだった。わかりやすいこともあって、同じ指向な人が多かった。
 今の価値観では、より「自分らしい生き方をする」ことが"成功"に近いんじゃないか。お金や肩書は「そのために必要なら適量」あればよい。昔の価値観も"数ある選択肢の1つ"になった。(でも、日本の若者は「出る杭」にはなりたくないんだよな…)
 より民主主義らしく、民度が上がっている気はするが、組織や個人の向く方向が各々異なるので、一致団結した強い力は生み出しにくく、制御は困難になる。誤謬ではあろうが、「みんな違って、みんないい」"多様性"って、そんなものだろう。

 会社等の組織においては、手間(≒間接費用)が増え続けているらしい。
- 管理職になりたがらない (ヒエラルヒー上位に魅力を感じない)
- 上がり続ける離職率、転職率 (「もっと自分にあった仕事が…」)
- 集団の意思統一や団結が難しい
 他、先進国の政府支持率が低いこと。そもそも政治に関心がないこと。一部のcomplaintで大組織が方針を変更したり、ブランドイメージを失ったりすること。さらには、実体経済活動とは関係なく、為替が乱高下すること。"民主主義の限界"と言われる事象まで。すっかり、この"多様性"ってので単純に説明できちゃうんじゃないか、と思ってるんですよね。

 でも、「自分と違うことを認知・許容する」「総体として、急加速したり急制動したりしない」という点で、"平和"なんだよね。平和なんだから、それでいいじゃんって気もする。"nationalism"なんて思想は、ごく少数派であるべきなんだと。(ロシアや中国の指導部の方々は、自国や他国の価値観について、今後どう変わっていくと考えてるんでしょうね)
 解決が望まれる深刻な課題、例えば、少子高齢化による社会福祉の希薄化とか、日常的に餓死者が出ている同時期に、食料生産の3割が廃棄されている分配不全とか、都会と田舎・南と北の格差・不平等問題とかは、"価値観の違い"や"多様性"が根ではない気がするし。

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